eSIMを海外で使うにはまだ早い!料金や性能面での不安

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iPhone XRなどから採用されだした「eSIM」という技術をご存知ですか?簡単に説明すれば、従来のカード型ではなくチップ型SIMのこと。

これがあれば海外へ行く際にも、SIMを変えることなくそのまま通信を行う事ができます。こう聞くと非常に便利ですよね。

しかし、このeSIM。現時点で海外渡航に使うには、まだまだ不安の残る性能です。

一体どういうことか。こちらの記事で解説していきましょう。

eSIMの海外渡航先での使い方

まずは、eSIMがどんなふうに使えるのか確認するために、eSIMの使い方から簡単に解説しておきます。eSIMの使い方は、慣れてしまえば簡単です。

eSIMの使い方
  • Gigsky、UbigiといったeSIMの通信事業者のプロファイルをインストール
  • 各通信事業者専用のアプリ・サービスからデータ通信プランを購入(1日,100MB,1200円など)
  • モバイルデータ通信の設定→国内のキャリア(Softbankなど)をオフ
  • モバイルデータ通信の設定→データ通信プランの購入先(Gigsky、Ubigiなど)を選ぶ

海外渡航前にこの設定をすることで、海外でもそのまま通信を利用することができます。データプランを使い切ると通信できなくなってしまうので、その点は注意しましょう。

また、eSIMもSIMロックの対象です。SIMロックがかかったスマホだと、eSIMを利用することはできないのでご注意ください。(各キャリアのショップで簡単にロックを外すことができます)

注意点はあるものの、慣れてしまえば簡単に利用できるeSIMの海外通信。しかし、冒頭でもお伝えしたとおり、現状ではまだまだ不安の残る性能です。

eSIMを海外で使うにはまだまだ不安【性能】

まだまだ発展途上のeSIM。OSの不具合やバグの存在など、技術的な面で不安が残っています。

OSの不具合・バグの存在

これについては、詳しく書かれている記事がありましたので引用します。

例えばiOSだと各eSIMに名称を設定できるのですが、設定したはずの名前がいつの間にか消えてデフォルトの名前に変わっていたり、(私自身は経験がありませんが)ネット上の情報ではeSIMプロファイルのインストールで不具合が発生したといった問題も稀にあるようです。

また、Androidでは今のところ名称の設定ができなかったり、手動でのプロファイルインストール方法が非常にわかりにくかったりという問題が存在します。

eSIMdbブログ

プロファイルがインストールできないと、購入したデータ通信プランをeSIMに適用できないので、海外で利用することができません。

なので、これは結構致命的なバグといえるでしょう。その他、名称変更はプロファイルの管理に便利なのですが、それができないと管理が大変です。

まだまだ技術的に課題が残っているeSIM。完璧に使いこなせれば便利なのですが、現状ではまだ海外利用には早いという評価ですね。

そもそも対応した端末が少ない

そもそも、現状、eSIMに対応している端末は多くありません。

現在販売中のスマホでeSIMに対応しているのは、「iPhone XR(64,800円~)」や「Google Pixel 4(89,980円~)」といったミドルエンドモデルから。

いずれも6万円以上の端末で、eSIMを目的として買うには少し高価すぎるものばかりです。

今後は、もう少し安い価格帯でもeSIM対応スマホが販売される見込みですが、5G対応スマホの販売開始などを考えると、スマホの購入は2020年の後半以降が良いかもしれません。

海外のスマホも対応していない端末ばかり

ちなみに、海外のスマホでも最新の端末しか対応していません。

「日本で売っていなくても、海外でなら…」といった淡い期待も、現状では裏切られてしまいました。

必ずしもeSIMが海外通信に最適ではない

性能面でまだまだ不安の残るeSIMの海外利用。料金と言った面でも課題があるので、便利ではありますが、必ずしもeSIMが海外通信に最適ではありません。

他の手段のほうが料金が安い

eSIMでは、「渡航先/期間/容量/料金」といった組み合わせのデータ通信プランを購入する必要があります。

Gigskyの例)「インドネシア 1日 100MB 1200円」

たった100MBの容量で1200円というのは、正直かなり高い料金設定です。他の通信手段であるWiFiレンタルでは、以下のような料金で利用できます。

WiFiレンタルの例)「インドネシア 1日 500MB 790円」

※2019年12月3日現在、イモトのWiFiキャンペーン適用の場合

キャンペーンの存在が大きいですが、WiFiレンタルのほうが安く利用できることが多いです。

また、WiFiレンタルでは、一つのポケットWiFiで多数の端末と同時接続可能ですが、eSIMでそれをするならテザリングが必要になります。

他の端末で使うにはテザリングが必要

例えば、海外渡航先でスマホの他にタブレット・ノートPCを使うといった場合を想定しましょう。ポケットWiFiでは、スマホとノートPCをWiFiにつなぐだけですね。

しかし、eSIMの場合、スマホでしか通信ができないため、テザリングを使ってノートPCに電波を送らなければなりません。

ここで、テザリングのデメリットを確認しておきましょう。

テザリングのデメリット
  • 充電が急速に減る
  • 回線が不安定になりがち

これでは、スマホもノートPCも不便でしかないですよね。また、同行者の通信環境を確保したい場合も、やはりeSIMの所有者に大きな負担がかかってしまいます。

現状では海外WiFiレンタルを使ったほうがいい

ここまで解説したことを踏まえて、現状では海外旅行にはeSIMよりも海外WiFiレンタルを利用したほうが良いと言えます。

WiFiレンタルは、端末を手配する必要はあるものの、eSIMと比較して料金が安く、同時に多数の端末に通信環境を確保することが可能。

海外での通信環境確保は、まだまだWiFiレンタルが常套手段です。

海外WiFiレンタルの料金プランを検索

ただし、今後の発展次第ではeSIMが最適な手段となりうるでしょう。

将来的にはeSIMが海外旅行の最適な手段になりうる

eSIMの海外利用の課題
  • プロファイルの管理
  • 料金設定
  • テザリング機能の強化

上記のように、まだまだ課題の残るeSIMの海外利用ですが、技術面での発展があれば一番便利な方法であるのは間違いありません。

技術面での不安が取り除ければ、利用者も増え料金設定の見直しなども必ずおこるはずです。

現状では、まだまだ不安のあるeSIMの海外利用ですが、その将来性には期待したいですね。

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